またまた例によって(過去記事1・2・3)、つっこみどころ満載のMAPCUBE関連Web3Dビューア。(注:真面目にレビューしてます。) 以前紹介した世界最速ビューア「Urban Viewer for Web」と同様で操作性の悪さは受け継ぎ、パスコよりASP(Active Server Pages:動的にWebページを生成する、サーバ拡張機能の一つ。)サービス「UrbanPlanner」として登場した。予定価格月額5万円で利用できるらしい。対象地域は東京23 区、大阪、名古屋、その他政令指定都市を中心に、順次全国に年内拡大予定とのこと。詳細はPDFのプレスリリースがある。で、こちらのページで体験できる。もちろん独自のプラグインが必須でwindowsIEのみなのは言うまでもないが、若干控えめなインストール方法をとったことは評価できる。キャドセンターのプラグインほど主張しない点は、ちょっとがんばった。
それでは、真面目なレビューでつっこんでみる。
やはりプラグインインストールには疑問が残る、雑な印象。プラグインに関する記述は一切なく、インストールして当然みたいな雰囲気はよろしくない。そして、ナンデモ独自にこだわる姿勢はMAPCUBEのマイナス要因になってる気がする。ASPというより、3Dジオメトリやテクスチャをストリーミングしてるだけの印象が強い。画質は特に問題ないと思う。インターフェースは最悪。これほど使いづらいWeb3Dはなかなかお会いできない。『開発のポイントは来るべきユビキタス時代を見据えて、組み込み型OS の代表であるTRON から、携帯、PDA、PC に至るまで、ユーザが使う端末に依存しないASP 配信サービスとすることを目標としています。(プレスリリースより引用)』。おそらくMacをご存じありません。『独自フォーマットによる最速・最軽量な3D-GIS エンジン』。これは言い過ぎ。『日本全国を3次元地図でスムーススクロール(*現在の3 次元地図の整備エリアは、東京、大阪を含む全国主要都市)』。日本全国は当分無理というか、一笑無理。『3次元表示の基本テクノロジーには、XBOX 等で定評のあるMicrosoft のDirectX の技術を採用し』。まぁ、Windowsだったら当たり前の選択だけど。端末に依存しませんか? 『パスコオリジナルなDirectCube テクノロジ−により』。別に名前付けるほどのコトでもないような気はするけど、オリジナルが好きなんですね。
まだまだ、つっこみたい文章や言い回しはあるが、悪い商品ではない。MAPCUBEを高い金払える企業だけのものにするのは非常にもったいないし、このような利用方法には大賛成。が、3D表示に関しては技術的にまだまだ勉強・研究、そして精進していって欲しい。インターフェースも商品としては最低。プログラマが適当に考えたような印象。さらには、この辺りの問題が解決されたとしても「地図」としては工夫しないと売れないかも。三次元マニアのアイザワとしてはここまででも十分購入に値するが、地図としては使わない。住所、交差点、道路名、施設の情報など、地図としては足りない要素が山ほどある。技術的な問題が解決した後は、インクリメントPがMapFanやカーナビのようにコーディネートするのが良いのでは? 3社共同ながらもそれぞれアウトプットしたものがイマイチかみ合ってない気がする。
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