数千数万個のモデルをどう配置するのでしょうか。
SOLAはランドスケープに特化したヘルパーツールとしても使用できる。3DCGソフトウェアでは非効率な作業でも、SOLAを使えばあっという間。3Dデザイナーの方に、ぜひ試して頂きたい。3dsmax用スクリプトとの連携で、SOLAは立派なヘルパーツールになる。
SOLAはランドスケープに特化したヘルパーツールとしても使用できる。3DCGソフトウェアでは非効率な作業でも、SOLAを使えばあっという間。3Dデザイナーの方に、ぜひ試して頂きたい。3dsmax用スクリプトとの連携で、SOLAは立派なヘルパーツールになる。
ランドスケープの 3DCGにおいて、樹木や草花の表現は 2D添景ではなく3Dモデリングで表現するのは一般的になりつつある。2D添景は画像レタッチなので、数万本の草花や樹木があったとしてもボリューム的に表現することができた。しかし 3Dモデリングで表現するならば、実際に数千数万のモデルを配置しなければならない。3Dソフトウェアの機能でモデルを自動分布を行うこともできるが、実際のところ図面通りに制作するには手作業以外に方法はない。自然に生えた草花や樹木はこの機能でそれらしくなるかもしれないが、造園はそうはいかない。人間が手を加えた自然物ってのは、乱数からは生成できないから。ホントに結局のところ手作業。例えば右のパース、1万個を超えた樹木・草花・人間・諸々のモデルが数百種類あるわけだが、ホントに手作業で配置した。
しかし、これを3DCGソフトウェアで作成するのは非常に厳しい。というのも問題点は 2点ある。ひとつは時間、モデルをコピーしてトランスフォームを変更して、などと 1万個もやり遂げる気力はあるだろうか。 モデルも数百種類あって管理も大変。アイザワにははっきり言って無理。ふたつ目は、パフォーマンスの問題。アイザワの Dell製ノート型ワークステーション一台では、1万個のモデル(ポリゴン数はどのくらいだろう?)のシーンは動かない。Box表示ならなんとか、、、だが、配置はテクスチャ表示のビューポートでなければできない。実際に右図の様な密度で広大な面積に植え込むわけだから、一個人のノートパソコンではとうてい無理。なんとかこれらの問題を解消してくれるプラグインやスクリプトがあればなぁと思い、探したが見つからなかった。しかし、ホントの答えは身近にありました。
そう、これこそがランドスケープ3DCG、究極のヘルパーツール。まず配置が簡単。配置したいモデルをパレットで選択し、地面をワンクリックでモデルが地面(モデル)上に配置される。さらにワンクリックでモデルのトランスフォームもランダム(微妙)に変更できるツールも備えるので、より自然に配置できる。さらに大きな利点はサクサク動くこと。高性能なリアルタイムエンジンでテクスチャ表示も可能。3DCGソフトウェアにはない快適さと操作性で、リアルタイムに自由自在、モデルを配置。(ちなみに、モデルブラウザ > W3D > ファイルを読み込みで配置モデルを読み込む。その後、配置モデルを選択し add sceneでシーン側にコピーできる。モデルブラウザに関してはマニュアルとかもないので不親切で分かりづらいだろうなぁ。)
SOLAは単独で起動するアプリケーションで、プラグインではない。(将来的には、外部で動作するタイプのプラグインにしても良いなと思ってるが。) SOLAで読み込み可能な w3dフォーマットを読み込んで、SOLA内で配置したトランスフォームの結果をスクリプトで 3DCGソフトウェアに返す。という仕組みなので、どの 3DCGソフトウェアに対応しているとかはないが、今のところアイザワが 3ds maxのスクリプトしか書けないので、3ds max及び plasmaのみに対応。(MayaやLightwave用のスクリプトを書いて頂ける方がいたら嬉しいです。さらにアイザワの書いたショボmaxスクリプトも出来たら書き直して頂きたい、、、、。) ランドスケープ系の3DCGやってる方には非常に便利だと思うのが、今のところ読み込みフォーマットが W3Dのみってとこが厳しいかも。しかし、ウォークスルーコンテンツも作れるので一石二鳥だとは思うけど。
今までの一連の画像は、とあるフェアの会場3DCG。配置したモデルは12,700個。(シーン全体のモデル数は2万弱) 1モデルは平均 2-300位で作成。アイザワが制作した中で過去最高のシーンモデル数(樹木の配置などは、造園デザイナー自ら配置した。3DデザイナーでなくてもSOLAで3Dシーンを構築できるのはSOLAの利点。樹木や草花は、本業のプロに任せた方が仕上がり美しい。アイザワは造園設計事務所所属だが、3DCGばかりなので素人。) このファイルから、配置したトランスフォームのデータを 3ds max用に書き出し。データはリスト型のテキストデータ。
SOLAで配置したモデルのリソースのある .maxファイルで、SOLAで書き出したテキストデータをスクリプトで読み込み実行。すると、シーン内のソースオブジェクトがSOLAで配置されたのと同じ座標、トランスフォームでコピーされる。(実際はスクリプトがまずいのか、4000個以上のコピーは出来なかったので、4個ファイルを作って外部参照シーンで結合した。)
スクリプトでコピーしたモデルのファイルは、外部参照シーンで読み込むと便利。パフォーマンスが低くなる場合は、Box表示や非表示にできる。と、こんな具合に、リアルタイムレンダリング3Dツール SOLAを 3DCGソフトウェアのヘルパーアプリケーションとして利用してみた。モデル配置作業が莫大な数あるシーンを作成する場合、3ds maxのみだと 1週間以上かかる作業が、SOLAを併用すると1日で済む(大袈裟か?)。
アイザワ自身はこのSOLAというツールのおかげで、日頃の3DCG業務が随分とラクになった。ランドスケープを始めとしたパース系3DCGに特化してるが(少数派だとは思うが)、似たような業務をこなしている同業の皆さんのお役にも立てるのではないかと思う。その他の利点はウォークスルーなどの一人称視点でシーンを確認できることぐらいだろうか(3ds max7からは標準機能らしい)。注意して頂きたい点は、W3Dフォーマットしかインポートできないこと。書き出す際には多少の制約がある。
以上、ランドスケープ3DCGのヘルパーツールとしてのSOLAの利点を紹介した。3DCGソフトウェアとの連携やプラグイン化なども今後は検討していきたい。しかし、なんと言っても本来の用途は3Dシーンのリアルタイムレンダリング。リアルタイムコンテンツを作成する場合は、是非SOLAをご利用ください。最高のパフォーマンスと最高の再現性をもった新感覚3Dツールです。以下、関連ページの紹介です。
SOLAを使用したウォークスルーコンテンツがブラウザ上で観覧できる。
造園設計事務所。造園設計を始め、3DCGサービス、SOLAの販売、営業を行う。
アイザワがSOLAに関連した情報を発信するブログサイト。このサイト。
*** said July 06, 2006 19:18
>ちなみに、モデルブラウザ > W3D > ファイルを読み込みで配置モデルを読み込む。その後、配置モデルを選択し add sceneでシーン側にコピーできる。モデルブラウザに関してはマニュアルとかもないので不親切で分かりづらいだろうなぁ。
メチャクチャ分かりづらいです。
具体的にどのようにするのか、どこかで説明していただけないでしょうか。
SOLA4.5をダウンロードしたのですが、マニュアルは入っていませんでした。
どこで入手できますか?
アイザワ said July 06, 2006 19:34
ごめんなさい。マニュアルはありません。
このページの趣旨であるヘルパーツールとしてですが、maxのバージョンが古い時期に書かれたものです。現時点では様々なスクリプトや標準の機能があるので、それほどの恩恵は無いように思えます。そして、SOLAからmaxへのデータを取り込むためのスクリプトも配布しておりません。